アパレルサプライチェーンVMDの効果は何か?
アパレルサプライチェーンVMDはアパレルマネジメントにおいて、非常に重要な概念です。まさしく経営の根幹に係わるものであり、構想通りに確立できれば、企業業績の向上に絶大な効果をもたらします。
サプライチェーンVMDとは、店頭起点でサプライチェーンマネジメントを追求することであり、アパレルショップでは、SPAがサプライチェーンマネジメントの代表的な手法と言うことができます。
ちなみに、「サプライチェーン」とは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことであり、「マネジメント」とは、そのプロセスを全体最適に管理することです。これがサプライチェーンマネジメントの意味です。
サプライチェーンVMDは、店頭に並べる商品を起点にして、 商品企画が行われ、原材料まで遡って、徹底的にムダを省くのですから、その効果は、 アパレルショップ経営の全般にわたって、革命的ともいえる絶大なものになります。
主な3つの効果について解説
アパレルサプライチェーンVMDの主な3つの効果について解説します。
商品企画力が高まる
店頭に並べる商品を起点にして、商品企画を立案するのですから、商品企画力が高まることは当然です。さらに、店頭でのビジュアルプレゼンテーションを想定して、完全にコーディネートができる商品を企 画することも可能になります。ストアコンセプトで想定した、ターゲットに最適な商品を自由に開発することができるというメリットがあります。
流通コストの大幅な削減が図れる
アパレルショップが自ら商品企画を立案して、生産計画を立てることにより、 素材から完成商品までの流通体制を一貫することができるので、流通コストのムダをすべて省くことが可能になります。その結果、流通コストの大幅な削減を実現することができます。
人時生産性が高まる
サプライチェーンVMDの展開により、入荷、検品、品出し陳列、在庫管理などの作業量の効率化が可能になります。作業量が削減されて、売上や粗利益は高まるのですから、結果的に人時生産性の向上に結び付きます。また、作業量を削減できることにより、空いた時間を顧客サービスに振り向けることもできます。
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