アパレルショップ販売スタッフ研修の目的を明確にする

アパレルショップで実際にお客様と接するのは、販売スタッフです。どんなに良い商品企画を立てて、どんなに良いアパレルを生産しても、最後の接客のレベルが低かったら、すべてが台無しになります。その意味で、接客は最終仕上げと言うことができます。

アパレル販売スタッフ研修の目的を明確にする

販売スタッフ

アパレルショップの販売スタッフの仕事の中で、最も大きな要素を占めるのは接客です。ひと言で接客といっても、とても奥の深い仕事です。例えばマスリテーラーとセレクトショップでは、顧客から求められる接客のレベルが、かなり異なります。

その背景としては、プライスゾーン、利益、経費等の構造の違いから、 販売スタッフ1人当たりの担当坪数や接客にかけられる時間がまったく異なるからです。自分の店の業態に合った接客を行うことが大切です。

アクティブ・コンサルティングでは、販売スタッフ研修は行っていませんが、販売スタッフ研修を担当する社内インストラクター育成のお手伝いを致します。

アパレル販売スタッフ研修のポイント

研修

アパレル販売スタッフ研修のポイントについてご説明します。

アパレルショップ販売スタッフ研修の内容

ここでは、研修内容の参考として、マスリテーラーとセレクトショップに共通する 販売スタッフの基礎について説明します。そして、セレクトショップでは、単なる接客ではなく、それをさらにレベルアップした接遇という考え方が必要です。

アパレル販売スタッフの心構え

冒頭にもご説明したように、マスリテーラーとセレクトショップでは 実際に求められる接客レベルは異なりますが、その本質は変わりませ ん。アパレル販売スタッフがお客様に接する心構えはただ1つ、それ は、企業を代表して接しているということを自覚することです。なぜ ならば、お客様は貴方を通して、企業イメージを判断するからです。

商品知識

アパレル販売スタッフにとって、最も大切な準備は、商品知識を正確 に覚えることです。商品知識には、アイテムの知識、素材の知識、副 資材の知識、カラーコントロールの知識、サイズの知識、品質管理の 知識などがあります。お客様からの疑問に答えるためには、正確な 知識を身に付けておく必要があります。

販売スタッフのやるべき仕事

販売スタッフがやるべき仕事は、本部からのプレゼンテーションなら びにマネジメントに関する指示書にしたがって、売場を変更して、次の指示書が来るまで、しっかりと維持することです。通常、アパレルショップでは、指示書は月に2回出ます。

そして、物流センターから納品される商品を指示された通りに補充すること。売上・交換・返品などの記録を付けて、本部に報告すること。陳列された商品を整理すること。それプラス接客です。

顧客心理の7段階

購買心理には7段階あります。①注目②興味③連想④欲望⑤比較検討⑥確信 ⑦決心の7つです。マーチャンダイジングが適切であり、店舗理論通りの店舗・ 売場づくりができていれば、①から④までは、陳列と演出が担ってくれるはずです。

したがって、本来の接客は、⑤の比較検討の段階からということになり ます。複数の商品を比較検討するときに、商品知識やアドバイスが必要だからです。お客様の疑問にお答えしたら、⑥と⑦の段階は、お客様におまかせしましょう。これが顧客心理の7段階に応じた、本当の接客です。

マスリテーラーで行う接客の内容

マスリテーラーの販売スタッフが行う接客の内容は、次の4つです。1つは、お客様にピッタリ合ったサイズを探すこと。お客様からの質問に適切に答えること。お客様が選んだ服に適したアクセサリーなどをご紹介すること。返品や交換を気持ちよく受け付けること。

そして、これらの仕事をいかに好感度を持ってもらえるように実施できるかが大切です。セレクトショップでは、これプラスより高度な、顧客に対するアドバイスが必要となります。

顧客関係づくり

販売スタッフの重要な仕事の1つに顧客関係づくりがあります。それ は、1度購入してもらったお客様の顧客情報を管理して、リピート来店していただくことです。この活動も、本来は顧客のトータル的な満足度 の高さがあって、はじめて意味を持つものです。手紙、電話、メール など、顧客に適したメディアを活用して、セールや新商品のご案内などをすることは、顧客にも喜ばれる活動です。システム化して実行し ます。

クレーム対応

アパレルショップには、さまざまなクレームが持ち込まれます。大きく 分けると品質に問題があった場合、お直しに問題があった場合、販売 スタッフの応対や説明などに問題があった場合の3つに分けられます。クレーム対応で重要なことは、ひとことで言えば、相手の立場に 立って考えることです。

特に、初期対応が重要です。相手の話を誠意を持って聴く、クレーム内容を正確に把握する、素早く対策を考えるということが大切です。また、クレームのあった事項については、必ず改善して、同じクレームが繰り返されないようにすることが必要です。

電話応対

電話応対も販売スタッフの力量が問われる仕事です。相手の姿が見えないだけに対面しているとき以上に、丁寧に応対することが求められます。どのような電話でも、必ず相手の氏名と連絡先をお聴きする ことを忘れないようにします。

自分で対応できることか、上司などに引き継いだほうがよいことか、素早く判断して、適切な対応をします。後でお返事をするような場合は、必ず内容をメモに取って、忘れずに処理するようにします。

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