アパレル業界においては、セレクトショップを経営したい人が多いと思います。セレクトショップ経営戦略で重視すべきは、どのような点でしょうか?ここでは、セレクトショップ経営戦略のエッセンスについて解説します。
セレクトショップ経営戦略とは?
生まれたときからファッション情報に囲まれて育ち、非常にファッション感度が高い年代層が、アパレル購入の主役となっています。このような世代のニーズを的確に捉えて成長している業態がセレクトショップです。
セレクトショップは、 これまでの小売チェーンの常識をすべて覆す戦略を取っています。ひとことで言 えば、プロダクトアウトからマーケットインへの発想転換です。今までに成功しているセレクトショップに共通する経営戦略のエッセンスをごくシンプルにまと めてみたいと思います。
セレクトショップ経営戦略のエッセンスを解説
セレクトショップ経営戦略のエッセンスについて解説します。
マーケットを限定してシェアを高める
セレクトショップ経営で成功している企業は、顧客を明確に限定して、その顧客のニーズに徹底的にこだわるというマーケットインの経営に徹しています。その結果、店名・コンセプトの異なる複数のショップをグループとして束ねるという経営組織になっています。1つ1つはそれほど大きくなくても、複数のマーケットを束ねることにより、企業規模を拡大するという経営戦略が取られているのです。
流行を積極的に取り入れる一般消費者をメインにする
アクティブ・コンサルティングでは、アパレルの消費者を、流行の最先端の層から最終の層まで、①エキストリーム②センシティブ③プログ レッシブ④マス⑤チープの5段階に分けています。セレクトショップの経営では、顧客層の中心をプログレッシブに置いて、マスの上部3分の1程度までに留めるなど、コンセプトを明確にすることが大切です。
プライスゾーンを明確に定める
セレクトショップの顧客層は、価格の安さだけにはこだわりませんが、だからといって自分の生活レベルとかけ離れた価格の商品は、購入できません。したがって、店舗が想定した顧客の生活レベルをしっかりと定めて、適切なプライスゾーンを設定して、その範囲内で商品を品揃えすることが大切です。
商品ミックスの最適バランスを保つ
SPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)すなわち、 製造から小売までを統合した販売形態を取っている企業が繁栄してい ます。低価格で高粗利の良質なオリジナル商品を安定供給しようとすれば、必然的に到達する販売形態です。
今後さらにグローバル化が進むにつれ、 SPA給の重要性が増すと思われます。セレクトショップでもSPAを志向することは当然ですが、SPAによるオリジナル商品と、仕入商品と の最適バランスを保つことが大切です。
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