2000年代半ばからファストファッションという言葉が使われるようになりました。ユニクロや無印良品は、ファストファッションの代表と考えてよいのでしょうか?ファストファッションとスローファッションの違いとは?
ファストファッションとは?
ファストファッション(fast fashion)とは、デザインを重視して、最新のトレンドを取り入れた商品を短いサイクルで矢継ぎ早に投入し、なおかつ低価格で販売することで、トータルとしての大量販売を実現したファッションブランドやその業態のことです。
マクドナルドなどのファストフードになぞらえて、造られた言葉です。2000年代半ばから使われ始めた言葉であり、2009年には新語・ 流行語大賞のトップテンに選ばれました。低価格を維持する業態なので、SPA の形態を取っている企業が多いです。
ファストファッション企業はSPAのマネジメントシステムを採用しているため、同じSPAの代表的な企業であるユニクロをファストファッションに位置付ける人も多いのですが、これは明らかに間違いです。
ユニクロは、デザインよりも素材の品質を重視して、定番の商品を長いサイクルで取り組み、低価格で販売することにより、コスパの良さで大量販売を実現しています。ファストファッションではなく、スローファッションと呼ぶべきです。
もちろん、ユニクロもアパレルショップですから、最新トレンドは少しずつ取り入れていますし、一部の商品は有名デザイナーとコラボして、トレンドを取り入れた商品も開発して販売しています。その意味で、決してトレンドを無視しているわけではありません。
世界各国の主なファストファッションブランド
世界各国の代表的なファストファッションブランドをご紹介します。
日本のファストファッション
ユニクロと同じファーストリテーリングのGU、そしてハニーズなどが日本のファ ストファッションの代表的なブランドです。いずれの企業も、収益率が高く、顧客から強く支持されています。先にも述べたように、ユニクロや無印良品は、一見するとファストファッションのように見えますが、実際にはそうではありません。
米国のファストファッション
ギャップ、フォーエバー21、アバクロンビー&フィッチ、アーバン・アウトフィッターズ、アメリカンアパレルなどが代表的なブランドです。SPAの先駆者であるギャップが草分け的な存在です。
欧州のファストファッション
スペインのZARA、スウェーデンのH&M、イギリスのトップショップ、ベルギーのC&Aなどが代表的なブランドです。この中で、ZARAはアパレルショップの中で、世界1位の売上高となっています。
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