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アパレルサプライチェーンVMDとは?サプライチェーンVMDの種類

アパレル業界の人でも、サプライチェーンVMDについては、あまり聞きなれていないかもしれません。なぜならば、VMDとはVPのことだという既成概念が刷り込まれているからです。しかし、サプライチェーンVMDのほうが、より重要な意味を持ちます。

アパレルサプライチェーンVMDとは

システム構築する女性

サプライチェーンVMD(Vertical VMD)とは、商品企画から商品の仕入れ、補充など、店頭に商品が並ぶまでのすべての段階を、店頭での陳列・演出表現を 意図して組み立てることです。

すなわち、店頭起点のマーチャンダイジング であり、マーケットインの考え方です。サプライチェーンマネジメントにより 垂直統合の全要素の最適バランスを創り出すことが、サプライチェーンVMDである と考えていただければよいと思います。

サプライチェーンVMDは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入によって、より精度の高いシステムを構築できるようになりました。いまや企業間の戦いは、この精度の高さの戦いといっても過言ではないでしょう。

アパレルにおけるサプライチェーンVMDが、アパレルサプライチェーンVMDとなります。アパレル業界は最も流行に敏感な商品を取り扱うため、サプライチェーンVMDの役割が最も重要な業界ということができます。

サプライチェーンVMDの種類

カーディガンの陳列

サプライチェーンVMDには、その起点となる商品補充のやり方に応じて、種類があります。ここでは、最も代表的な3つのパターンについてご説明します。

完全定番補充型VMD

棚割が完全に維持されており、ラック内の同じ位置に同じ形状で、まった く同じSKUが補充される方式のことです。これを実現するには、取引先や物流センターに、補充商品が備蓄されていることが条件となります。シーズンを通して販売されるベーシック商品に適しています。

類似商品補充型VMD

ラック内の同じ位置に、同じ形状であるが、まったく同じSKUではなく、 最初のSKUと類似した商品を補充する方式のことです。試験的に導入するトレンド商品や、スポット的な商品に適しています。

配色回転型VMD

フェイスの形状と、ラックを構成するカラー配列パターンは維持するのですが、その中の配色を組み替えることにより、品番を回転させていく方式のことです。顧客の視覚に変化を与えることができ、ロスも最小限に抑えることが可能です。欧州のSPAが始めた方式です。

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